2017年02月02日

最高裁で犯罪者の情報削除が却下されたが、忘れられる権利はあまり関係ないでしょう

マニアックですが、気になったので書きます。

今回、最高裁で行われた裁判の加害者の主張をざっくりいえば、昔子供に性犯罪したが、今でもググったら出てくる。社会復帰できねー。逮捕から5年たったからいいかげん消してくれよ。
私は忘れられる権利をもっているので、私が過去にした悪事を社会が忘れるようにしてほしい、というもの。

まず、勉強をするのに、わりといい記事がありました。
今回の報道概要
EUの事例1
及びEUの事例2
をまずはお読みください。その上で加筆するスタイルをとりたいと思います。
MAX20160I9A9490_TP_V.jpg
とはいっても、マニアックなので、いちおう読まなくてもなんとなくわかる感じに書きたいとは思いますが、

1 EUの忘れられる権利は、ネットからの情報の削除を求める(のみの)権利である。それをもって直ちに削除されるわけではない。また、EU指令に基づいて、各国で関連法律が作られるわけだが、EU各国にある程度の裁量が認められており、EU指令をそのまま適用するということは例外としてあるけれども、EUの全ての国で、EU指令そのままの文言で権利が認められるわけでもない。

2 EUにおいて、忘れられる権利として削除されているものは、自分の過去のヌード写真とか、過去、自分が不動産の土地売買した話、とか、いう話。EUにおいては、そもそも個人情報の保護がかなり厳しく規制されているのだが、公人の話とか犯罪がらみの情報とか、知ることで公共の利益に資するものについて、削除されたという判例は探す限り見当たらない。EUの方向性としては、児童ポルノについては、どちらかというと厳罰化の方向に動いている様子。

3 アメリカにおいては、個人情報よりも公共の利益を優先しがちであり、性犯罪者は再犯率も高く、かなり凶悪な罪とされているため、いくつかの州では、性犯罪者の名前とか住所とかネットに垂れ流しのところもある。

4 日本においては、裁判になる前に、掲示板とかだと、プロバイダに言った時点であまりもめずに消したりすることがほとんどである。今回の被告はグーグルであり、検索結果を否定されたくないこともあり、消さずに裁判になったと思われる。前提として、忘れられる権利というのは日本では法律上、明文化されていない。

5 日本は、個人情報関係では、アメリカとEUの中間の考え方をとることが多い。

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以上を踏まえると、

今回は、

@原告は、忘れられる権利がどうこう、と主張しているが、そもそも、児童ポルノの問題については、先進国の中で、重罪であるという共通認識があり、別にネット上に垂れ流しでもOKという国がほとんどで、厳罰化が進んでいる中、これが削除される可能性はほとんどなかったのではないか、ということ(埼玉地方裁判所は削除を認めたらしいが、ちゃんと考えてるのかな。以下のBを考慮しすぎかと)。純粋に、忘れられる権利が問われたものではなく、単に、メディアが面白おかしくいっているに過ぎないと思います。ちゃんと考えないと、忘れられる権利についての理解がおかしくなるという意味で、ミスリードな報道が多いと思います。

A判例を見る限りでは、かんたんにいうと、記事の内容や目的とプライバシー保護を比較して、プライバシー保護が優先されるときのみ削除する、となっている。マスコミなので、表現の自由とか書きたがるけど、そこまでは言ってない。もし、削除する、ということになれば、ネットだけではなく、放送にも影響が出る可能性があるので、マスコミがあおっているイメージがあります。(もしこれが認められれば、逮捕から5年たったら、加害者の実名を報道できるかどうか、という問題に跳ねたと思います。)

B放送の場合は、常に放送されるわけではないけれど、ネットではずっと残ってしまいます。
修飾しようとしても、検索して出てくるようでは、普通の職場に就職するのは相当難しいかもしれません。
今後、5年を超えた場合、例えば、50年とか、加害者が死んだ場合とか、加害者にも家族がいますし、
そのあたりまでネットに苦しめられることを考えれば、ケースに応じて、加害者保護の観点からプライバシー保護を優先することも出てくるかなと。特に、日本は、加害者に甘い姿勢をとる国ですので、加害者保護が、他の先進国より早く発達するかもしれません。
また、この問題には、欧米もまだ解がない状態だと思われますので、今後の課題として残っていくのではないでしょうか。

ということで、今回は忘れられる権利がどうこうというレベルの話までたどり着かなかった例だと思われるし(判例でも、忘れられない権利については触れていない)、たどり着くレベルの裁判でもないような気がします。これ、単純に児童ポルノの話ですよ。

なにかマスコミのミスリードが嫌な話だなと思いました。
忘れられる権利より、表現の自由が守られました、と言いたいだけみたいな。それ違うから。
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posted by newser at 06:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月01日

公開大捜索の功罪 くだらない記事でネット検索が埋められる

TVで、公開大捜索という番組があり、行方不明の人を探す番組らしいです。
ここで、捜索されている人の名前で、今の急上昇ワードが埋められています
(あえて名前はここでは書きません)。
CAT9V9A9145_TP_V.jpg
誰かを捜索してあげようと、ネットで検索してみるのはいいことだと思うが、
それに呼応して、ブロガーたちが、同じような記事を書きまくると、検索しても、
きちんとした情報が出てきづらくなると思います。

何も意見を持たない、コピペだけの人が、記事を書いていいことはたいしてないと思うし、
グーグルもコピペ記事のページランクもっとあげるな、と思うのですが、
グーグルのシステムはよくできているようで、実はまだまだなので、
特に、有名人でもない人の場合は、同じような記事で埋まってしまうことも多いです。
この調子では、もともとあった記事が押しのけられて、
その人の情報とかがもネットにあったとしても、押しのけられて検索結果から
すでに消えているでしょうね。。。


いいね、とか記事のランクをあげるシステムもよいけれども、
もっと記事のランクを下げるシステムもあったほうがいいと思うし、
検索したときに同じようなコピペが並んでもうんざりするだけなので、
グーグルさんはもっと頑張ってほしいところです。
(YAHOOとか他の検索も、グーグルの検索結果を使っているから、
検索すると出てくるのは大体グーグルさんの意向を受けたものだけになりがちなわけです。)

しかし、グーグルは大きくなりすぎて、情報操作を(やろうとすれば)できすぎますね。
ほんと怖いと思います。

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posted by newser at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

磯あえが食中毒の原因だからといって、磯あえが悪いわけではないでしょうに!

和歌山の小学校で食中毒が起こった事件で、
給食の磯和えからノロウイルスが検出されたそうです。

磯あえの中にはホウレンソウ、モヤシ、ちくわ、ノリは入っていたそうで、この中の海産物が汚染されていた可能性もあるし、給食を作った人が持ち込んだ可能性もあるとのことです。

それは大きなニュースだと思いますし、
その原因の特定とか急がなくてはならないと思いますが、もっと問題なのは、それに対して今後どういう対策がとられるか、ということだと思います。
0I9A4767ISUMI_TP_V.jpg
つい去年の冬に宮城で牡蠣からノロウイルスが検出された、という話がありました。
このウイルスは海で発生した、ということも考えられますが、
我々の生活排水からうつっているということも考えられます。
下水処理で、ウイルス処理はきちんと行われているのでしょうか?

そもそも、水道事業は、市町村ごとに別々になっていて、市町村の財政を圧迫しているけれども、
ウイルス対策とかをもっときちんとやる予算の余裕があるのでしょうか?
統合とかしているという話もないことはないけれど、ちゃんとやっているのでしょうか?

みたいな話にある程度していかないと、年に何回もノロウイルスが海から出てきた、と疑われるような
事例が出てしまうと、海の幸に対して信頼性が薄れてしまうのではないかと思うわけです。

同時に、広島の牡蠣なんかは、ちょっと生活排水が出るような場所から離して養殖している、ということを知りました。

生活排水が十分でないならば、せめてこういう対策をとるとかもできると思います。

過去をさかのぼれば、昭和の時代にあった、有名な公害とかも、ある特定の水域のものを食べ続けておこったものが複数あるわけです。最近は、日本では、食の安全がかなり確保されているとは思いますが、
他の国を見れば、かなり怪しい製品が出回ることもよくありますし、気を抜きすぎるのもどうかと思います。

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posted by newser at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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