2017年10月08日

議会第一党の党首と首長が同じ党の時、地方は分けるのに国は分けないのはなぜ?

地方で、知事がある党の党首であり、その党が議会の過半数を占めた場合に、二元代表制の希薄化などを理由に、党首が他の人に代わる例はあります。

ところが、国では、議会の過半数を与党が占めているのに、党首と総理は一緒ではないか?これはなぜか?
という質問を受けたのですが、勉強不足から、まともに答えられなかったので、調べることにしました。
ついでなのでブログのネタにしますw *赤字で一部追記しています。

【目次】
@議会のチェック機能の仕組みが違う
A知事の方が、公務と政務を両立するのが大変
まとめ

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@議会のチェック機能の仕組みが違う

a 地方について
地方では、知事が直接選挙によって、選ばれています。議員は議会の選挙で別途選ばれます。これが二元代表制です。
地方では、ほとんどの条例案などは、知事が出しています。
これをチェックするのが議会の大きな仕事です。
ところが、その地方の議会の過半数を占めている第一党の党首が知事を兼任していると、
知事が提案したものが、すんなり議会を通ってしまうことになり、議会のチェック機能が実質ほぼなくなります。
これに対して、疑問視する場合に、知事と党の代表を分ける、という選択肢が出てくるわけです。
分ければ、仮に、知事が出した提案がひどいものだった場合に、党として議会を通じて反対して否決することが理論的には可能です。
この場合は、党としては、党の代表が一番偉いわけで、知事が一番偉いわけではありません。

b 国について
日本では、議院内閣制をとっています。
国民から直接選ばれた議員の中で、また選挙を行い(立候補を衆議院、参議院から募ります)、勝った人が首相となります(首班指名)。
これは、衆議院と参議院のどちらも一人ずつ選びます。同じ人が選ばれればそれで終わりです。違う人が選ばれた場合、衆議院が優越になっているため、衆議院の結果がそのまま通ります。
こうして、たいてい衆議院議員から首相が選ばれるわけですが、この人が第一党の党首でなくても良いです。
総理と総裁(自民党党首の特別な呼び名)を分けようという、総総分離論というのがあり、過去に何回かやろうとしたことがありましたが、もめて、流れています。権力の集中の回避や、三権分立の明確化など、いいところがあるものの、行政と立法府の長が同じであるため、国が動かしやすいという、議院内閣制の長所をつぶすことにもなりかねないことなどから、反対が出ていると思われます。国民から、総理と総裁のどっちが偉いのか、等がわかりにくいのではないか、という意見もあります。
加えて、まさに今問われていることでもありますが、誰が総理候補かわからないまま選挙が行われると、なんとなくその党に不安を感じるため、総理候補を示したうえで選挙戦を戦うことで、間接選挙とは言いつつも、直接選挙に近い意味合いが出て、民主主義の度合いが高まっている、というところがあります。
(選挙終わってから党首決めるというのは完全な間接選挙だが、党首、総理候補を決めて選挙を行うのは、直接選挙に近く、国民が直接総理候補を選べるのに近くなるため、民主主義的である、ということです。)


仮に、衆議院の過半数をとった党首と総理が同じでも、地方と違い、国は、議会が二つあります。多くの事項は、二つの議院が違う答えを出した場合には、3分の2の賛成が必要となるなど、議会のチェック機能が地方に比べても厳しくなっている(地方は議会が一つで過半数の事項が多いです)ため、党首と総理が同じでもよい、という見解になっていると思われます。地方ほど、党首と総理が分かれていないのは、大きな問題だという人もいません。これは海外でも同様で、議院内閣制の国で、総理と党首を分けた例はきわめて少ないです。

加えて、議員立法も地方より多く、議会の役割はチェック機能だけでもないため、総理と党首が同じだから議会が仕事をしていない、という批判も受けにくいでしょう。

A知事の方が、公務と政務を両立するのが大変

知事、首相は、行政の長、その地域(首相の場合は国)の公務員の上におり、自身も公務員としてのお仕事「公務」を行います。
一方、政治家としてのお仕事「政務」も行います。

例えば、
公務員を動かして、政策を決めたり、実行したり、GOサインを出したりするのは公務、
〇〇党よろしくお願いします。というのは、政務です。

総理や知事になると、行政の長として、色々なことを公務が非常に多く、マスコミ対応なども増え、非常に忙しくなります。
一方、党首であれば、党をまとめなければならず、党が大きければ大きいほど、政務が大変です。選挙になれば特に大変です。

国の場合は、大臣がある程度の数いて、大臣以上の役職、例えば、副総理や官房長官など、国の中に、政治家の役職がいっぱいあります。この人たちに、ある程度政務を任せることもできますし、実態はそうなっているところも多いです。

一方、地方では、一般人を秘書や顧問、副知事にすることはできるものの、党の議員を行政側の役職につけることはあまりない、というか行政側の議員ポスト自体がないのです。
その結果、公務は公務員とか副知事とか色々な人に手伝ってもらえますが、政務は自分でやらなければならず、大変です。

せっかく知事になった、つまり、行政をいろいろ変えられるのに、結局党の運営をほとんどやらなければならない、これでは、仕事は知事になる前と同じであり、知事である意味がなくなるので、党の運営はほかの人に譲る、ということになりうるわけです。
そもそも、公務についても、いくらいろんな人に手伝ってもらうといっても、知事の会見や最終判断など、重要な公務は他の人に任せられません。

特に、東京都や大阪府などは、国からの権限移譲が行われている事項も予算も多く、決めることがたくさんありますので、特に大変です。

また、首相、知事(大臣とかもそうですが)は公務員ですので、基本公務優先です。空いた時間にしか政務ができません。公務を怠ると、批判されます。どこかで災害が起こった時に、災害対応担当の大臣や総理、知事が選挙とかやってたら困りますよね。
こうした点からも、政務をがっつりやらなければならない党首は、重要な公務をやらなければならない知事との兼任が難しいわけです。

簡単な例でいえば、公務では公用車に乗ってもいいが、政務では自費で移動しなければならないなど、発言やお金回りなどで、明確にその二つを分けるのも意外と難しくなってくる場合もあります。



まとめ

@地方については、議会が一つであり、議会の長と知事が同じであれば、議会のチェック機能に重大な問題が生じるが、国は二院制であること等により、そこまでチェック機能に問題が起きるわけではない。

A国の内閣総理大臣は、公務も政務も、内閣の中、近くにスタッフがいて、色々手伝ってもらいながらできるので、兼任可能。というか、慣例的に、兼任が前提に組織、内閣が作られている。

地方は、党首と知事の兼任ということが今まであまりなかったこともあり、特に政務について、兼任ができるような体制になっていない。これを将来的にできるようにすべきかどうか、ということについては、議論の余地はあると思うが、今はあまり進んでいない。

まぁ、知事は特別職公務員なので、職務専念義務はないものの、職務と直接関係のない、余計なことばかりやることが住民の理解を得られるとも思えないため、党首と知事の兼任は、今後も進まないかもしれませんね。

なかなか難しい質問でした|д゚)

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posted by newser at 06:22| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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