2017年06月24日

他店を圧倒するくら寿司の戦略〜ネタは良いが原価率が安い理由

回転すしチェーンが大盛況で、ファミレスなどの客を奪っています。

その中でも上位は、スシロー、くら寿司、はま寿司、かっぱ寿司の4つです。

その中で、原価率を拾ってみると、スシロー、はま寿司は50%超、くら寿司が45%、かっぱ寿司が40%程度となっています。

ところが、実際に食べに行ってみると、くら寿司のネタが非常によく見えます。かつ、くら寿司のほうがおいしいと思います。何店舗かみても、他店よりもくら寿司の方が比較的混む傾向にあります。

これについて、疑問に思ったので、どのようにして、くら寿司が原価率を下げているか、を調べてみたら、かなり色々出てきました。
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1 前説 
 まず、この場合の原価率、とは、食材の費用、と定義します。
くら寿司は、SEを大量に雇って独自のシステムなどを自社開発しており、ネタの費用も安く抑えていることでも有名であることから、食材以外のコストが安いだろうことはそもそも想像していました。しかし、食材の費用が5%も違うと、ネタが必然的に安くなるのでは?それは死活問題では?と思ったわけです。
先ほど述べた4つの回転すしチェーンの中で、かっぱ寿司は、原価率こそ安いですが、「安物」というイメージがついてしまい、かなり苦戦しています。
一方、くら寿司は、原価率だけみれば、かっぱ寿司やはま寿司とかっぱ寿司の中間ですが、かっぱ寿司とは差別化され、比較的高級な回転すしチェーン店の方に分類されています。
それだけでなく、高級ネタもあり、おいしいと思います。逆に、スシローは、原価率は高くても、ウニ(原価率80%近い)はありません。私にとっては軽く事件です(笑)

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2くら寿司の原価率の秘密
@ターゲット
寿司にはそれぞれのネタで原価率が違います。マグロやイクラは高く、たまごやツナは安いです。通常、同じものばかりを頼む人は少ないです。ところが、人間の中には、安いネタをたくさんめに食べる層がいます。それは、「子供」です。くら寿司は、子供をつれたファミリー層をターゲットにして、安い原価率のものを比較的多めに食べてもらうことを狙っています。これが原価を下げている1つ目の要因です。ファミリーが多く住んでいるところに多く出店し、子供が喜ぶように、無料ガチャを用意し、パフェなども用意しています。まさに子供に選ばれる回転寿司屋さんなのです。
子供に選ばれると、従う大人も大勢いると思われますw 

大人には、ネタの良さで対抗しています。原資はほかのコストダウン要因からとっていると思われます。

A大量のサブメニュー
ざっくりですが、ラーメン屋や、ファミレスの原価は30%〜35%程度と言われています。くら寿司にはほかの寿司チェーンよりも豊富なサブメニューがあります。これらのコストはいったいいくらでしょうか?
答えは探すことができなかったのですが、仮に同等のものを提供しているとすると、30〜35%程度です。つまり、寿司の平均よりも安いわけです。これらをたくさん食べればたべるほど、平均原価は落ちていくことになります。
くら寿司はデザートもかなり豊富ですが、ケーキの原価は、10〜15%などのデータもあり、かなり安いといえます。そもそも、ケーキ200円とかかなり安い額で提供していますので、原価自体を20%に上げているのあるのかもしれませんが、それでも食べてもらえれば、店側としてはかなりおいしいと思われます。
飲料では、例えば、コーヒーは原価4、50円程度のようです(コンビニもスタバも大差なし)。くら寿司は150円なので、30%程度ですね。これも、ついで飲み、がありがたいものです。

こうしたサブメニューを充実させることにより、原価率を下げ、寿司を食べたくない人がいるグループも呼び寄せることができ、ファミレスなどの客も奪えます。他店もサブメニューはありますが、くら寿司ほど充実していないと思います。

Bそもそも寿司小さくない?
くら寿司にいって、思うのは、ネタもご飯も小さいな、ということです。スシローとかはネタもご飯ももう少しドカンと大きいです。どちらがよいかは人による、と思いますが、まさに、人による、というレベルの差しかないのかな、と思います。量を多くすると、育ち盛りの若者が大量に来るかもしれない、が、彼らは高いネタも食べるし、そこまで儲からない。逆に、食べる量は少しでも良いので、子供に来てもらうほうがよく、カフェ代わりに来てもらってもいいわけです。
また、最近では、ダイエットのために、ご飯を残す人々も増えています。そんな中、わざわざご飯多くする?という疑問もでてきます。
小さいと、数も食べますしね。一石何鳥でしょうか。
一皿に一つの寿司も多いです。

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C出店戦略
スシローは業界一位の店舗数、大きい店舗が多く、店舗当たりの売り上げも一位です。
はま寿司は、出店攻勢を強めており、店舗数が2位に浮上しそうな勢いです。
かっぱ寿司は、不振のあまり、1500円程度で食べ放題を試験的に開始、いちかばちかの勝負に出ています。

一方、くら寿司は、出店数もそこまで一気に増やさず、地道に20〜30店舗増やすそうです。
なぜでしょうか?
くら寿司の出店特徴として、
・駅からいけるけど少し離れた、ロードサイドにあることが多い。
・ほかの回転すしチェーンの近くに後から出店することが多い。他の回転寿司チェーン店よりも駅から微妙に近い。

という特徴を見つけました。
ここから、「他店が儲かっている地域の近くに出店し、顧客を奪う戦略」
ではないかと私は考えています。

もともと、回転すしチェーン自体、既存の昔ながらの寿司屋の近くに出すこともあり、昔ながらの寿司屋が追い込まれる、というケースも知っています。が、後から他の回転すしチェーンの近くに出して、勝つというのはなかなか大胆だと思います。しかも、びみょーに、ライバル店よりも、駅が近いなど地理条件などが良いところにたてているケースが結構あります。寿司チェーンが二つあり、一つが少しでも大きな駅に近ければ、近いほうにいきやすいです。子供連れであれば、なおさらです。これは単なる偶然ではないと考えています。

たとえ後からその地域に参入しても、しっかりした戦略、原価率のもと、良いネタを提供し、原価率以外の部分でもコストが安く、確実にファミリー層をターゲットにできれば、他の回転すしチェーンには負けないのではないか?という自信があるのではないか、と思います。
そのため、出店ペースもあせらず、じっくりと状況を見定めながら成長することを選んでいるのではないかと思います。ライバルは寿司店でなく、他の業態かもしれません。外食は、ジャンルの境がなくなってきています(居酒屋がファミレスにシェアを奪われるなどなど)。


3 まとめ
このように、くら寿司は、明らかに他店とは違うと思われる戦略をとっています。他チェーン店でもよく似た取り組みをしているところもありますが、よく見ると、小さな差が結構あるんです。
他店は子供向けガチャガチャが有料だったり、メニューの豊富さだったり、ネタの有無だったり、寿司の管理方法=廃棄率を減らす工夫が違ったり、一記事ではとても書ききれませんし、私が気づいていないこともかなり多いと思われます。

私は、最近、くら寿司に行くたびに、高度にIT化され、戦略が練られた寿司屋の仕組みを少しずつ暴いてやろうと思っています。今は、特急レーンに興味津々ですw
みなさまも、ちょっとビジネス分析のつもりで、各々の回転すしチェーンに行かれると、これだけでなく、かなり面白いものがいろいろと見つかると思います(くら寿司以外もいろいろあります。)。
良かったらぜひちょっと興味を持ってみてください。なにかの参考にできることは多いかもしれません。


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posted by newser at 19:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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