2017年03月24日

大地に立ち続けているガンダムから今後のキャラクターコンテンツ戦略をみる(後編)

さて、今後、日本のキャラクター業界は、ガンダムのような強力なコンテンツをまた育てていけるのでしょうか?長期的に売れる要素、ユーザー層の広がりなどについて主に考察します。

@ユーザー層の考察(国内)

バンダイナムコは最近、キャラクター別に戦略や展開を考えていて、売り上げを伸ばしています。
妖怪ウォッチは売り上げが下がっているのが心配です。ガンダムの例をみると、今の子供が大人になっても買い続けるか、新しく子供のファンを増やし続けられるかがポイントだと思います。ガンダムは、形を変えて毎年放映し続けています(止まっていた時期もありますが)。ドラえもんやアンパンマンなんかはほとんど形を変えずに新しい話がでてきています。
こう考えると、妖怪ウォッチは、ドラえもんやアンパンマンに近いようにもみえます。
しかしながら、妖怪メダルによって、どんどん新しい妖怪が出ており、主人公キャラのジバニャン以外にも、人気が出ている妖怪も存在します。妖怪メダルは一回ゲームに使うと使えなくなるQRコードをもつなど、メダルがたくさん必要となるコレクター性もあるため、商業ベースにのりやすく、子供の飽きも来にくいため、子供のコンテンツとしては残り続ける気がします。ただし、大人になって、妖怪ウォッチのキャラグッズを数千円で買うかといわれると疑問が残ります。今のままでは、ユーザー層として、子供以外が対象になりにくそうなコンテンツだと思います。妖怪という概念が海外に受け入れられるかどうかも不透明です。ユーザー層が広がるかどうかについて疑問が残ります。

強力なコンテンツとしての成功例としては、ポケモンがあります。これはガンダムと同じように根付いています。しかも世界中にです。 
その市場規模は20年累積ですが、4兆円超とのことです。年間平均でも2000億以上もあります。ポケモンは、次々に新しいポケモンが出てきますし、大人にもポケモンGOなどを中心に根付いています。それだけでなく、最近、ポケモンGOを、高齢者や身体障害者の方まで結構やっているのをしばしば見かけます。しかもかなり詳しかったり(汗) こういうのをみると、子供の減少で先細りと思われている日本の中においてすら、しっかり新しいマーケットをきり開きつつあるのではないかと思います。ちなみに、ポケモンGO人気につられるように、ポケモンの最新作であるサン&ムーンは、シリーズ最高売上本数を記録しています(世界で1500万本近く、主に海外が牽引)。

ポケモンは海外展開に際しても、アニメは現地にあわせて話を変えるなど、戦略をしっかりねっています。ポケモンはかわいくもありますが、かっこよいものもあり、ピカチュウが人気ですが、必ずしもそれだけでもなく、かなり複数のキャラクターに人気が分散していることもユーザー層の広がりにつながり、商業的成功につながっているポイントの1つだと思います。


Aユーザ層の考察(海外)
ポケモンに限らず、海外に対する戦略の有無は、キャラクタービジネスが大きくなるかどうかの大きなポイントだと思います。

マジンガーZがスペインで80%の視聴率をとり、よく放送されていたものの、コンテンツを売切りで売ってしまったため、日本にはぜんぜんお金が落ちないとか、中国や韓国などコピー商品が非常に多く存在する国が結構あり、オリジナルのコンテンツがあまり売れないとか、海外展開の失敗に関して全く笑えない話は数多く、なかなか日本のコンテンツ産業自体が利益を発生させる形で海外展開していきません。

企業も行政も、そもそも何をすればよいかすらわかっていない、海外まで売りこむターゲットに入っていないことがまだまだ多いと思われ、成功例が相当少ないと思われます。無料で投げ売りしていた昔よりはましになってきていますが、残念ながら状況は今も大きくは変わりません。まだまだ、力の入れ方も意識も販売チャネルの構築もできていない、少ないようにみえます。

ここで、海外展開をよく行っているディズニーを例としてみてみましょう。

ベイマックスは、ヒットする要素を意図的に盛り込み、ヒットを狙ったとし、実際にスマッシュヒットをしています(2015年までの世界収入が800億円を突破)。白くふわふわとして、かわいい通常のスタイルとアーマーを装備したかっこよいスタイルをあわせもち、感動、アクション要素など、売れる要素をたくさん取り入れ、誰もがどれかにひっかかりやすくするとともに、各国ごとに受けやすい要素を踏まえて宣伝ポスターを変えるという形でローカライズをしています。ちなみに、日本版は映画のラストまで改変してリリースしています。

アナと雪の女王は、製作サイドも女性、見せ場も女性のキャラ中心(しかしアナとエルサのタイプは別でどちらかに感情移入しやすくする)で統一し、いい意味で視聴者を裏切る意外な展開でありつつ、みているときの心地よさはキープし、女性を中心に大きな支持を得て、大ヒット作となっています。これはディズニーとしてもかなり異例の体制で、挑戦作であるようです。
それだけでなく、主題歌をかなり多言語で作ることで、親しみを生む努力、ローカライズをしています。

また、ディズニーは、映画やディズニーランドというチャネルをもっており、必ず多くの国でこの公開を伴うことができるため、これらとコラボして、商業ベースに乗せやすいことも成功している理由だと思います。

こうしてみていくと、はじめから海外も含めてターゲットとなる層を広く持っており、映画館という展開するチャネルが確実にあり、売るパターンができており、また、毎回こまかくローカライズもしているところに強みがあると思います。

ディズニー枠としての、アナと雪の女王の続編は、ベイマックスであるといえます。
毎年新しい作品が生まれ、公開されます。アナと雪の女王とベイマックスはぜんぜん違う話ですが、ディズニーという一括りで同じグループになっており、それなりの安心感やクオリティをみこんで、客が入るため、世界全体でそれなりの興行収入が見込めます。

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現時点では、ポケモンでせっかくチャネルができているところ、できれば他の会社もご一緒させてもらい、日本のコンテンツを一括で売り込んでいくようなチャネル作りが必要ではないでしょうか。
日本のコンテンツだから、どれもハイクオリティであり、映画をみにいく、でもかまいません。
日本のハードな描写のアニメだけ集めたり、展開の仕方もいろいろあると思います。
ポケモンと完全に一緒の場所でなくても、近くにお店があるだけでも相乗効果があるかもしれません。

ポケモン以外では、日本では、ジブリの作品は毎回海外の映画祭に出品されるなど、そういう流れが作れつつあると思います。ある一定のクオリティが担保されていて、落ち着いてみれますし。ジブリはすでにディズニーに近いかもしれませんね。


Bそもそもの日本のキャラクターコンテンツの魅力

ヨーロッパに行くと、日本のUFOキャッチャーの商品が数千円程度で売っていたりします。もちろん日本よりは高く、個人輸入と思われます。ヨーロッパといっても、私が知っているのは首都ですらなく、数番目のレベルの都市であり、しかも、かなりの数目撃しています。それもだいぶ前の話です。

これらは、日本の企業からのチャネルがない中でも、アニメイト(アニメ商品を売るお店の1つ)とかない中でも、日本のコンテンツを売りたい、売れると思う人がいて、ビジネスを行っているわけです。それだけ日本のコンテンツには海外の人から見ても魅力があります。

しかも、日本はふなっしーやゆるキャラなど多くのキャラがひっきりなしにどんどん出てきます。このサイクルの速さは他の国にはなく、延々とケーブルTVなどで流れているミッキーマウスやプーさんなどが強いわけです。飽きもせず。いや、飽きている人も実際にはいますが、アニメとしては、代替するものが日本ほどは多くないわけです。

これらに対して、日本のキャラクターが毎年のように作品を発表し、支持を得つづける日はいつくるのでしょうか。ジブリなどはすでにそうなっている気もしますが、まだまだ日本のアニメの一部であり、まだまださらなる飛躍ができる分野だと思います。

加えていえば、こうした産業に携わる一部の人々の給料の異常な低さが問題になっています(漫画やアニメの絵を下請けして書くアシスタントさんとか)。このあたりの労働事情も今のままでは問題になり、競争力を阻害すると思います。適宜解決しつつ、長期的に、さらに日本のキャラクターコンテンツ業界が発展していくことを望んでいます。

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