2017年02月26日

物流改革を考える。ネット宅配激増に対して打てる手立ては?

最近、インターネットでポチっとやると家まで何でも届けてくれるのですごく便利です。

しかしながら、輸送物量が多くなりすぎ、大手宅配業者などはあまりの輸送量の多さに困っています。
長時間労働やドライバー不足に困っているのです。物流量を抑えるという方向を考えているという話もあり、他人事ではないと思われます。宅配便を送ろうとしたら断られたりしたら嫌ですよね。。。

これに対して、改善案がたくさん思いつくのですが、なぜか大手業者があまり有効な対策を打てていないように見えますので、この問題について整理したいと思います。

まず、現時点で考えるべきこととして、
長距離輸送、全体の仕組みの改善、お届け、があると思います。これらについて、それぞれ改善策を考えていきます(荷物引き受けは仕組みがよくできていると思うので省きます)。
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1 長距離輸送
長距離を輸送するのに、ドライバーが足りないといいます。現在、ほとんどの荷物は最初から最後まで車で運ばれます。しかし、本当に全ての荷物を車で運ぶ必要があるのでしょうか?日本には貨物列車があります。船舶での輸送もできます。今、輸送しているもののうち、どれだけがそこまでの緊急性のあるものなのでしょうか。

例えば、通常の輸送よりも時間がかかり、貨物列車などで運び、車をあまり使わない分エコになる「環境配達」として扱い、かつ、100円引きにする、というような仕組みはどうでしょうか。実際には貨物列車を使う方が割高になる可能性もあるとは思いますが、長距離ドライバーが足りていない状況であり、排気ガスなどを減らすという観点、緊急事態の時の代替輸送手段の確保の観点も含めて国も貨物列車や船舶輸送を支援してもよいと思います。貨物列車駅や港の近くに倉庫を作るという考え方もあります。
私も色々な荷物を受け取りますが、その全てが届くのがそこまで速くなくても良い、と思うこともあります。仮に、遅くて料金が割引になるのであれば、そちらを選ぶこともある、ということです。
例えれば、遠くの旅行に行くのに新幹線か鈍行か、ではなく、新幹線しか用意されていない状況に見えます。
鈍行の旅が好きな人もいます。

また、ホテルの代わりに「民泊」ができるのであれば、専門の輸送業者でない個人の運送ドライバーがいても良いと思っています。
道路には、色々な車が走っていますが、全ての車の後部座席に荷物が乗っているわけではありません。
例えば、A地点からB地点に毎日通勤するような人がいる時に、できる時に一定の量の荷物を運んでもらい、その手数料を支払う、といったことができるかもしれません。東京ー大阪間はまず無理でしょうが、東京の営業所ー横浜の営業所間なら、運べる人もいそうな気がします。大型のバンとかに乗っている人もいますよね。
タクシーやバスで荷物を運ぶなんて案もあるかもしれません。バスなんて特にルート決まっていますよね。
トライアルでやってみればよいと思います。


2 全体の仕組みの改善
郵便には、定形、不定形という郵便の種類があり、定形のものは少し安いです。
AMAZONで小さいものを買っても、なぜか大きな箱で届く時があります。
これら、定形のものは、扱いやすく、その分コストが安くできます。そして、そのメリットは安さなどの形で顧客に還元されていると思われます。
この仕組みを、大手の宅配便業者はあまり使わず、三辺が●●cmという形で扱っているところが多いです。
想像してみてください。形がバラバラのもの100個と、形が整っているもの100個どちらがより狭い領域でまとめられるでしょうか。どちらが自動化しやすいでしょうか。答えは明らかです。
荷物を運ぶ際の段ボールの標準規格を決め、標準規格だと少し安くすれば、その規格で出す人が増え、自動化しやすくなるでしょう。
運送業者で段ボール買うと高いですよね。その辺のホームセンターで買った方が安いです。
でも、運送業者の段ボールで送れば、少し安めに送ることができれば、ホームセンターで買いに行くのもめんどくさいし、運送業者から買うインセンティブが大きくなり、運営業者が段ボールを売りやすくなり、かつ、運送業者が扱いやすい大きさの荷物が増えるので、いいことづくめだと思います。

その他、内部で荷物を仕分けたり、移動させることについて、ある程度自動化が進んでいるとは思いますが、
それがどの程度進んでいるかについては、疑問があります。これらについて、見直しを行うことが必要だと思います。

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3 家々に届ける時に、不在で再配達が多いうんぬんの話が良く出ます。これを解消するために、コンビニで受け取れたり、駅で受け取れることができる、というニュースが流れています。夜遅くにしかいない人などはそれでも便利でしょうが、それらは改善案としてまだまだ道半ばだと考えています。
例えば、家以外で受け取る際にはポイントを付与したり、100円引きにしないと使う人はそう増えないと思います。家で受け取った方が楽な場合が多いからです。そもそも届けない、という発想です。
これをするためには、荷物がもうすぐ届く旨がわかっていないといけません。

例えば、ヤマト宅急便であれば、Eメールサービスがあり、荷物が来る前に、いつ荷物が届くことがわかります。
他の事業者も、電話などでいるかどうかを確認することがあります。現在でも、これで配達日を調整したりもできるのです。しかし、それだけでなく、事業所やコンビニでとるという選択肢を用意し、それに対してはいくらかポイントを付与すれば、ポイントの多寡にもよりますが、とりに行く人も出ると思います。そもそも配達自体が減ります。

これとは違いますが、一回目の配達で受け取ればポイントをもらえる、というインセンティブのつけ方もありうると思います。これは純粋に再配達が減ります。


TVでニュースを見ていても、荷物量が多すぎてやばいっす、ということしかわからず、
だからどうするのだ、というところがほとんどなく、業者の改善案もたいして出てきていない状態がもう何年も続いていることに疑問がありましたので、これに対して、経済的インセンティブなどを使って、改善する案を出してみました。


何か、細かいところまで突き詰めずに色々なものを導入しているような気がします。

例えば、ヤマト宅急便を使う際、配達の前にEメールが来るのは素晴らしいことなのですが、現時点では、Eメール登録しただけで多めにポイントがつくような方式です。
そうじゃなくて、配達の前にEメールが来るから、その時に家にいてよ、といっても、優しい時間に余裕がある人しか家にはいないと思います。まぁ、あらかじめ来ることがわかれば、怪しいと思われにくく、居留守は避けられますので、その点はいいと思いますけれども。ユーザーの利便性は上がっていまし、嬉しいことですが、ヤマト自身は儲かっていませんし、業務効率化にはなっていません。

Eメ−ルで、一回で受け取ればポイントが高いとか、コンビニや事業所までいつまでに取りにくればもっとポイントが高いとかにすれば、ポイントが欲しい人を動かして、ITで業務を減らすところにまでたどり着くかもしれず、業務効率化になると思います。そこまでではなく、「とりあえずITを使って利便性が向上したぞ、優しい人は家にいてね」というレベルで終わっているのが、ひどく残念で中途半端な感じがしています。
Eメールを導入するならするで、コストがかかっているわけですので、それを最大限に生かすにはどうすればよいかという、業務を変えることを含んだ効率化への考えがまだ足りないというか。

ま、昔からそういう、なんのためにやっているのかよくわからない「なんちゃってIT」の導入がすごく多いですけれどね。いつIT導入を前提とした業務改革が本格化するのでしょうね。まだまだ先にみえます。


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posted by newser at 05:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
1 長距離輸送
各社、貨物列車での輸送を昔から導入しています
2 全体の仕組みの改善
>形がバラバラのもの100個と、形が整っているもの100個>どちらがより狭い領域でまとめられるでしょうか。どち>らが自動化しやすいでしょうか。答えは明らかです。
だからアマゾンは箱の大きさ揃えてるんでしょう
そもそも個人対個人の荷物が増えてるんではなく
通販の荷物が増えているのが問題でしょう
通販の荷物は個人よりも遥かに安い金額で
各運送会社は引き受けています
アマゾンなどは、300円/箱未満くらいの契約でしょう

あなたが思っているより各社危機感を持って最適解を
探していますよ
Posted by at 2017年02月26日 11:06
貴重なコメントありがとうございます。
一応、意見を述べさせていただきますと、

1 当然列車輸送を各社行ってきているのはもちろん知っていますが、貨物輸送は減り続けています。それは価格競争力、スピード重視の観点からもあります。その時代はそれでよかったと思います。

結果、スピードを重視しない個人輸送の市場がいまほとんどなくなってしまっていて、自然と急ぐ便を使う世の中です。車での物流量をこなすためには、ある程度ゆっくり届けることを前提の輸送を増やすべきかと思います。少なくとも鉄道輸送にはまだ余裕があります。長く続けてきた、速く運ぶ、ということよりも、量を運ぶということを重視するために、速い宅配便前提の輸送形態を変えていかなければならない可能性を示唆しております。


2@アマゾンという運ばない会社にサイズをそろえさせていることが問題です。できれば運ぶ側がサイズをそろえれば楽になります。もちろん国交省との絡みもあり、難しいとは思いますが。また、サイズの設定にしても、色々考え方があり、小さな荷物に対して、大きな箱が多すぎるとすれば、アマゾン側はよくてもヤマトなどの運送業者側は困る可能性もあります。
物流量がボトルネックだとすると、それ以外のところを物流量にあわせてカスタマイズしていくことが必要だと思います。その主導権を、物流業者側が持っていないことは、物流量が増え過ぎている今についてはまずい気がします。
アマゾンなどの単価が安くてこまるという話も当然知っていますが、今回の話には関係ないので、書いていません。それは、利益が上がるかどうか、という話かと思います。



A物流量が増えたことについては、上記の解決策が必要として、
ジャンル分けとしては、個人の荷物か企業の荷物か、で違うというよりは、
誰から届ける、誰へ届けるというのがポイントだと思います。主に、個人→企業、企業→企業、企業→個人、個人→個人の4パターンありますが、問題となるのは、
「→個人」の部分です。
これは、家庭の変化もあると思います。
家の崩壊、晩婚化、少子化などで家族の人数自体が減り、共働きもすすみ、家に持って行っても受け取る人が減りました。その結果、再配達などが増え、業務が拡大しております。
これをいかにスムーズに受け取ってもらうかが、もっとも困難なわけです。そのために、個人が早く確実に受け取るインセンティブが必要なわけです。

ちなみに、フリマ市場が拡大しており、今後は、個人→個人も少しずつ増えるかもしれません。この場合にも、「→個人」の部分がネックです。まぁ、オークション市場がしぼんでいるのでトントンかもしれませんが。


3 本日、ヤマト宅急便は、時間帯指定の時間を、減らし、20時以降の便と12時〜14時の便をなくすことで、再配達などをする負担を減らす方向で検討することとすると発表しました。

要は、客のサービスの質を落として、物量を減らす、二度手間を減らすということです。客が荷物に合わせさせられる、ということです。ある程度は減るかもしれませんが、これを聞いて、業者は全くわかっていないな、と思いました。少しいじっただけで変えようとしているわけです。甘いです。

これは、輸送を輸送としてのみとらえ、多くのネットワークの一つとしてのとらえかたが甘いから起こるのだと思います。

部分として、ネットワークで大切なのはバックボーンと最初と最後の部分です。
いかに大容量のものをうまくさばくかについて、物流業界は、かつて、トップランナーだったはずですが、他業界の後塵を廃しているような気がします。

例えば、インターネットの世界では、迷惑メールなどの増えすぎたパケットのせいで回線がパンパンになり、いかに、ネットワークを正常に保つか、などについて議論をよく行ってきました。道路ともいうべき回線を増強するのみならず、パケットの運び方(ルーティングやパケットの規格)とか、情報を全部運ばなくて良いようにするにはどうすればよいか(キャッシュなど)とか、検討は多岐にわたります。

わかりやすい部分だけとりだして、その中でも、速度について料金が違うのは当たり前の話です。よく似たサービスでもちょっとずつ違います。

例えれば、私が今回提起しているのは、「家で固定回線として使う場合」の光ファイバとWiMAXみたいな話です。
光ファイバは少し高めですが、きちんとインターネットができます。
WiMAXは電波特性上、屋内への入り込みが弱く、使えないときもありますが、多少安いです。壁に寄ったり、外に出たりしなければなりません。
さて、どちらを選ぶかについては、人や環境によります。
荷物に直すと、荷物を受け取りに来て、家まで持ってきてくれると通常料金、コンビニに持って行って、コンビニに取りに行けば200円引きの場合ならば使う人はある程度いるということです。こうした方式であれば、ユーザーサービスを低下させずに目的を達成できます。
今回ヤマトが検討していることは、通信の世界に直すと、夜間時間帯はインターネットを使えなくしたり、速度を低下させてしのぐ、といったことであり、ソフトバンクで同様のことをやって大いに批判されたりしていることと同じです。一時的な措置としては仕方がないかもしれませんが。

他業界が見えていないので、どうしてよいかわからない、他業界でやって失笑をかったことを今行うことを検討し始めた、というのを聞いて、いつのまにか一周、二周遅れてしまったな、と思うところです。
非常に残念です。
Posted by newser at 2017年03月01日 12:30
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