2017年02月03日

【激ヤバ】トランプが国際機関の分担金を減らすと世界中が大ピンチ

アメリカのトランプ大統領が、国連の分担金の見直しを検討、減らしそう、というニュースが流れております。
個人的に、これは世界中にとって激ヤバ、大ピンチだと考えています。いったい何がまずいのでしょうか?
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1 トランプ米大統領が国連などの国際機関への資金拠出を停止する大統領令を検討していること

具体的には、米国が支援しているイスラエルの敵である、パレスチナの国連正式加盟を認めたり、イランや北朝鮮の経済制裁の回避を助けたりしている国連の関連機関、国際組織などについて、分担金などの資金の拠出を全面的に停止する方針ということです。

2 米国が不釣り合いなほど国連拠出金を支払っていると認識し、それだけの対価を得ているかどうか考える旨の発言をしていること(ニッキーヘイリー国連大使)

3 トランプが何も言わなくても、そもそも国連の役割、状況がだいぶ変わり、先進国的には、まずくなってきていること

大きな柱としてこの三つです。解説していきます。

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1 国連というのはみなさんご存知と思いますが、それ以外に、その下部機関、関連機関などとして、多くの国際機関があります。

それらは、それぞれ、役割やルールが違います。国連と密接に関係しているものもあれば、そこまでではないものもあります。

参加国している主体についても、国しか参加できない機関もあれば、台湾など地域でも入れる機関があります。(そもそも国により、国と認めている数は違います。例えば、日本は北朝鮮を正式な国であると認めていませんが、国だと認めている国も多くあります。)
この大統領令が施行されれば、パレスチナの国連正式加盟を認めたり、オブザーバーとして、認めたりしていれば、なんらかの処置があるかもしれません。パレスチナは国として認められたいので、今までも各機関にアピールをしていますが、それをすでに受け入れたり、受け入れようとしている機関に対し、アメリカは分担金を停止するかもしれません。

また、イランや北朝鮮への経済制裁を回避する手助けをしている国際機関には、分担金を停止することを検討している、といっていますが、転じて、イランや北朝鮮を国家として認めている国際機関の分担金を停止する等、一層強烈なカードをきってくる可能性もあります。
もっと細かい個別の事項についても、アメリカのいうことを聞かなければ、何かするぞ、というような姿勢をとることも考えられます。

国から国際機関に対するこうした姿勢が、今までなかったわけではありません。
最近では、ユネスコという国際機関が、南京大虐殺を世界記憶遺産として認定したことに対して日本が怒り、分担金を一時停止したことがニュースとして流れました。こういうことは、国が国際機関に抗議する時にたまにとられる手法です。

また、単純にお金がなくて(という理由で)、分担金の支払いが滞ることもあります。

その際は、たいてい、議決権がなくなるなどのペナルティが課されますが、2年程度は分担金の支払いを保留してもペナルティは課されないこともあります。仮に議決権がなくなっても会議などで発言したりはできることも多いでしょうし、議決権がなくなるから、国の力がなくなるということでもありません。

一時的な話で鞘をおさめれば、なんともないかもしれません。
ただし、これに従い、例えば、国際機関のほとんどがパレスチナを国扱いしなくなれば、、、
パレスチナのアメリカに対する報復は目に見えています。もちろん、普通に戦っても勝てないので、テロなどになるかもしれません。アメリカが危険なことはもちろん、日本がアメリカの仲間と見られれば、同じです。こまかいスタンスが違っても、中東からみて、よほど明確な違いがみえなければ同じです。
中東から日本をみたら、韓国と中国と同じにみえることもあるでしょうし、アメリカと同じに見えることもあるでしょう。そのくらいアバウトです。

例えば、日本のどのくらいの人が、アラブ首長国連邦とレバノンとヨルダンの政策の違いを明確に説明できるでしょうか?ほとんどわからないですよね。ほとんどの人が位置の判別すら微妙なことでしょう。


2 アメリカが不釣り合いなほどたくさん分担金を支払っているという主張をしています。
が、実際には、国の経済の規模などからなる一定のルールに基づいて額が決まっており、その額に応じて支払っています。

国連においては、2016年〜2018年については、
アメリカ22%、日本9.68%、中国7.92%、ドイツ6.93%、フランス4.86%、、、、、となっています。この方式を適用している国際機関も多いためこれによく似た分担率になっていることが多いです。

アメリカが全体の二割を支払っており、突出して高いです。しかし、これがなくなると国際機関が立ちいかなくなります。アメリカが半分しか分担金を払わないよ、全額払わないよ、といえば、混乱は必至です。国連、国際機関の収入源はほとんど各国からの拠出金頼みです。
もし、アメリカが分担金の一定のルールを変えるといっても、アメリカを除くほとんどの各国の負担が増えるので、反対と混乱は必至でしょう。アメリカの主張がとおる可能性は低いでしょうから、怒ってアメリカが一部の国際機関から脱退するなんてことも想定できます。

そもそも、国際機関の分担金を渋ったりしている国も多く、アメリカが全額払わないなら俺も、俺も、と、ダチョウ倶楽部みたいに手を上げるところがいっぱい増えるのは間違いありません。
その結果、色々な業務がストップする可能性があります。


では、そもそも国際機関は何をしているのでしょうか?

国際機関の主要業務として、国と国の間の法律みたいなものである、条約というものを作成、運用する、というものがあります。

例えば、
日本人が日本で事件に巻き込まれて、容疑者が韓国へ逃げ込んだ時、
日本政府が韓国に対して容疑者を出せ、といったとします。
その時に、日本と韓国が犯罪者を引き渡す条約に加盟していれば、韓国は引き渡す義務が発生します。
ただし、なんらかの事情(容疑者は韓国人で韓国を守るために行ったと世論が言っているとか)で引き渡さないこともあり、その場合は、国際機関が仲裁に入ることになります。
仲裁に入ればなんとかなるとも限りませんが(この辺りが国際組織のアキレス腱です)、入らなければ日本と韓国の関係悪化にもつながり、国と国の関係なども踏まえて、場合によりもめ事が発生する可能性もあります。
国際機関にお金が回らなくなれば、すぐに国際機関が仲裁が入らなくなるとまでは思いませんが、国際機関の人員が減ると、処理が遅くなり、すぐには仲裁に入ってくれず、なかなか解決しない、ということは容易に想像できます。
こういった例を国際機関ごとにたくさん抱えています。

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3 先ほど、分担金支払いトップの順番は、アメリカ、日本、中国、、、、と言いました。
アメリカがいなくなれば、日本が実質トップです。そう、いまのところは。実は、中国の経済規模が急拡大していることもあり、中国の飛躍が大きく、近い将来、日本を抜く可能性が高いといわれています。そうなると、ほとんどすべての国際機関に最もお金をはらっている国は中国となり、その存在感は大きく、意向が徐々に組まれていく可能性はかなり高いです。

例えば、領海、つまり海の国境の基準を決めている国連に属する委員会、大陸棚限界委員会というものがあります。
日本と中国の間には、海洋上で、国境でもめているところがあるようなないようなですが(笑)、中国の国際機関における発言力が強まれば、そもそも、中国の主張するように、条約改正がなされ、国際法上、中国の領海になる可能性もあります。


そもそも、実は、トランプ以前から、国際機関における先進国と途上国のバランスは近年、昔とはだいぶ変わってきているのです。
昔よりも、途上国の力があがり、存在感が上がりました。経済力もそうですし、そもそも数が多いので、選挙や投票などでも有利です。前までは、途上国の要望は、医療援助や食糧援助などがメインでしたが、近年は、環境を守ることをキーワードに、環境を破壊し続けてきた先進国にいかにお金を出させるかにメインが変わってきている気がします。交渉もだんだん難しくなってきています。そもそも、世界が昔よりは比較的平和になったことなどもあり、先進国が国際機関に多くのお金を支払うインセンティブが見えにくくなっています。国際機関で諸問題が解決できるのか、ということも問題視され、国連改革という言葉が流行っています。
こういった状況の中で、先進国と途上国の間で利害が対立し、溝ができはじめています。
国の数が多いアフリカやアジアの存在感が日に日に上がってきており、しばしば、その上に立っているのが、途上国(と自分では言っている)の代表、中国なのです。

中国は、お金の力、多くの人で、アジア、アフリカの多くの国に投資を行い、事業を行い、途上国への発言力もどんどん強くなっています。案件により、ブラジル、インド、ロシアなどとタッグを組み、先進国と争うこともあります。


仮に、トランプの主張が、分担金の割合を減らすことではなく、分担金に応じて票を配分すること、といった場合には、日本は票が増えますが、先進国と途上国の溝はより深くなり、アメリカと他の国々との間の調整役として、今までより一層役割は重要になるでしょう。


全ては、トランプがどの程度、どこの国際機関の分担金を止めるか、それに対して価値をわかっているかどうか、ということにかかっており、世界の不確実性はかなり高まっているように見えます。
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posted by newser at 03:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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